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東京仏壇の歴史 |
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江戸の仏壇は、徳川家康が江戸幕府を築いて以来の宗教政策による仏寺の建立・発展に伴う必然から生まれたものです。八代将軍吉宗時代、家康の祈願寺であった浅草寺の門前町の支配が寺社奉行から町方に移管されるようになって、なお一層仏寺が繁栄し、一般市民までも競って仏壇・仏具を求めるようになりました。その少し前より、仏壇の需要に応えるように江戸指物師や仏師が独自の技法・技術で比較的淡白な装飾のない仏壇をこしらえたのが始まりと言われております。
1840年頃より東京仏壇に唐木材が使用され、木地本来の持ち味を生かしながら古典的な優美さも残した、丈夫で長持ちする実用本位の仏壇を丹念に手作りしたのが現在の東京仏壇です。この伝統を受け継ぐ職人(伝統工芸士)によって守続けられている技術により生まれた作品が日本堂の東京仏壇です。 |
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東京都伝統工芸士
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置栖 忠明 氏
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昭和19年6月27日、東京都足立区生まれ。
17才より先代で父親である東京都伝統工芸士の置栖武治氏に師事をし仏壇製造に現在までたずさわっている。
東京都知事賞、商工会議所会頭賞、足立区長賞、台東区長賞、商工組合理事長賞 等多数受賞 |
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東京都伝統工芸士
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青嶋 龍海 氏
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昭和17年12月21日、東京都台東区生まれ。
16才より先代で父親である青嶋達雄氏に師事をした。
東京都知事賞、台東区長賞、東京都優秀技能賞、東京都労働経済局長賞 等多数受賞 |
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東京仏壇の材料 |
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黒檀などの唐木材の木地(木目)をそのまま生かし、江戸気質をよく表した簡素で荘厳な美しさをそなえています。また、入念な昔ながらの手作りの技法を用いているので、子孫代々まで伝えられる堅牢な品質もその特徴としています。
東京仏壇の材料には ①くるいがない ②虫がつきにくい ③丈夫 ④木目がきれい という4点を考慮し、次のような唐木、銘木などが使われています。 |
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東京仏壇の製造工程 |
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主に4つの工程(木地工程・彫刻工程・塗り工程・組立工程)を経て完成します。職人が手作業で、丹念にひとつひとつの工程を仕上げることで、お仏壇は完成します。 |
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伝統を守る |
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伝統的な唐木仏壇は東京以外でも、徳島、静岡、大阪、会津若松などで製作しています。 |
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伝統的な優秀技術を保存奨励するため、「東京都知事指定伝統工芸品」以外にもさまざまな指定があります。 |
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■ 経済産業大臣指定伝統工芸品 |
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「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づき、経済産業産業大臣が指定するもので、次の用件が必要です。
●主として日常生活に使われるもの。
●主要工程が手作業であること。
●江戸時代以前の伝統的技術技法により製造されていること。
●江戸時代以前の伝統的に使用されてきた原材料を使用していること。
●10社以上、従業員30人以上の産地を形成していること。 |
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■ 徳島県伝統的特産品 |
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徳島県には木工、機械金属など全国に誇れる伝統的産業が数多くあります。その中でも次の要件に該当する地場産品を「徳島県伝統的特産品」に指定しています。
●一般家庭の日常生活や冠婚葬祭などに用いられる物であること。
●長期間(50年以上)にわたり、伝統的な技術または技法により製造されてきた物であること。
●伝統的に使用されてきた原材料を、主たる原材料として製造された物であること。
●徳島県内で製造されたもの。 |
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■ 徳島唐木仏壇 |
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徳島唐木仏壇は、日本を代表する木工産地徳島の主力製品として長年産地をリードしてきました。次の要件に該当する仏壇を「徳島唐木仏壇」に指定しています。
●徳島県で製造されたもの。
●国内組立品(徳島県で組み立て、仕上げたもの)。
●宗教用具として用いられるもの。
●マーク及びシールの使用は、徳島県唐木仏壇協同組合連合会員であること。 |
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■ 大阪府知事指定伝統工芸品 |
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「大阪府伝統工芸品の指定に関する要綱」に基づき、大阪府知事が指定するもので、次の要件が必要です。
●主として日常生活に使われるもの。
●主要工程が手作業であること。
●明治時代以前の伝統的技術技法により製造されていること。
●明治時代以前の伝統的に使用されてきた原材料を使用していること。 |
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